□ ノースペシメン | ・―□ 模型系 | | ・―□ バンダイ 1/100 マスターグレードモデル RGM-79C ジム改(スタンダードカラー) | | ・―□ 第3回神戸スキヤキガンプラコンテスト審査採点表&製作者補足
[ 審査員(敬称略) ]
細井伸一(モデリングライター) 更井廣志(モデリングライター) おれんぢえびす(モデリングライター) かいん(モデリングライター) オオゴシ*トモエ(モデリングライター) 長久聡(神戸スキヤキスタッフ) 副田祥彦(神戸スキヤキスタッフ) エントリーNo.023 プロメテウス109 [ 工作力 ] 5.7 /10点 ・ [ 塗装 ] 6 /10点 ・ [ オリジナリティ ] 4 /5点 ・ [ コーディネート ] 3 /5点 [ 合計 ] 18.7 /30点 (以上 7名平均) 100点満点でいうと62点です。入賞作品を含む参加作品群をこの目で観たら適切な得点であると感じます。しかしながら、前回より合計得点が 0.9 /30点も下がったのは不甲斐ないと猛省しております(前回はビギナーズラック? or これが精一杯の実力? or 今回の製作姿勢の怠慢?)。当該コンテストは明確なルールで 経験値豊富なプロフェッショナルライター級 7名の鋭く確かな目による論理的かつ熱血的な採点及び討議をなされているので信頼性があり、高得点が獲れれば非常に励みになるからです。逆に言えば惨敗した今回の反省点を踏まえて次回こそ!と密かに意欲を湧かせてくれています。 [ コメント(敬称略) ] 細井伸一 : コメント無し 更井廣志 : コメント無し おれんぢえびす : デカールなどのマーキングでオリジナリティを出すのは見飽きた感があります。
(補足)イヴュマー : 氏のサイトの作品群を拝見するにデカール類はほぼ徹底的に排除されています(イクスェスやイオタガンダムにすら "定番" であるところのマーキングが一切無いのです)。しかしながら工作・塗装・マーキング類は(少々ディフォルメを加えつつも)『実際のブツに存在する』ものであり、クドいMAX塗り等のグラデ塗装や、あえて言えばスミ入れすら『模型としての見立て』というウソであるという事実を正しく認識されるべきです。不定形で色の無い模型が存在しないように(無所属機を装う必要のない限り)マーキングの無い兵器類の模型は想定し難いし、"完成品" としてすら認められない可能性があります。本来ならばBVR戦闘ではなく近接戦闘を余儀なくされるU.C.世界ではロービジビリティ(低視認性)塗装が推奨される筈なのですが、我々ガンプラモデラーのマジョリティの共同幻想たる "実際のMS" ではド派手な設定色が多く見られ、ガンプラでも約半数がハイビジであり発色の良さすら評価される現状を考慮しますと、派手なマーキングだけではもはや『オリジナリティ』を醸し出すものではなく、同列に『定番の工程』のひとつとしてのみ捉えられるべきでありまして、「工作や塗装でオリジナリティを出すのは見飽きた」と放言しているのも同然でありましょう。まあ拙作などは自作デカール2作目ということではしゃいで情報過剰なところは是認致しますが、「見飽きた」などという言いようは、裏を返せば現在のガンプラの製作シーンに於いてデカール等によるマーキングが『定番の工程』として既にモデラー間で定着・必須化していることの証左であります。然るに貴サイトのギャラリーの作品群は『定番の工程』が省かれている以上、誠に失礼ながら "完成品" と呼べるかどうか疑問の余地の残るところであります(少なくとも飛行機模型ならば "未完成品" と見做されることでしょう)。
かいん : 少し「ガンダム」の世界観からは離れた清潔感のあるカラーリングなので、細部の粗(スミ入れや足首アーマー)が余計に気になります。前回に続き「色味」は優れていますので、それを活かす「綺麗な仕上げ」をテーマに頑張って下さい。
(補足)イヴュマー : 氏はHJ誌としては珍しく(?)非MAX塗りの作品で金賞(?)を受賞した経歴の持ち主だそうで(伝聞形)、ディティーリングや塗装・マーキング等に関して突出した精度を誇っておられます。どちらかというとモデルグラフィックス誌向きの才能の持ち主のように感じられるのですが…一緒に授賞式を見物に行った友人の言によると「今はHJもセンチネルの作例やってんねんやからモデグラと同じなんとちゃう?」とのことで僕のHJに対する印象がズレているのかもしれません。生まれてこのかたHJなんて2冊しか読んだことのない人間ですから(笑)。それはともかく「キレイな仕上げ」は経験の浅い僕の目指すところであるのでさらに精進すべきと受け止めております。スミ入れについては後述しますが足首アーマーの粗い仕上げは足首側フレームがチラリとのぞくカッコいい位置で無理矢理くっつけた結果でして、他の方法はなかったかと反省しているところで、軸をきつくするか固定するだけでキレイに仕上がったかもしれないと今は思っています。『色味』に関しては蛍光色を比較的多めに入れるなどして工夫しているところなので前回に続きお褒めいただいたことは嬉しく思います。しかし毎度同じパターンにハマってしまうこともナンなので学生時代の趣味のイラスト描きで得たことも応用し満足のいく『色味』をつくっていきたいと考えています(ドクターマーチン等のカラーインクの調色をプラカラーの調色に翻訳していくのは難しいですが、最近やっとプラカラーにどのような既製色があるのか把握しつつあるので徐々に慣れていくと思います)。暗い色とか濃い色とか(現地調達の)生っぽいペンキ色も模型のリアルな塗装という意味では正解のひとつなのですが、僕は地味目の(カモフラージュ的な)配色設定であってもホワイトを多めに入れてパステル調にしたり、ある種の鮮やかさがある色を混ぜていくのがガンプラとしては好みなので方向性としてはさほど変わらないかもしれません。(連載当時は単なる一読者であり決してモデラーなどではありませんでしたが)基本は未だにセンチネルなのですね。
オオゴシ : 前回に引き続いての参加ありがとうございます。カラーリングやデカールなど、作品をまとめる技術はすばらしいと思います。スミ入れ、仕上げがちょっと大味なのが残念です。第4回のコンテストもがんばってください!
(補足)イヴュマー : 氏の過分な褒め言葉にはありがたくも恥じ入るばかりですが、完成を急ぐあまり大雑把になってしまったのは事実であり今後は丁寧な作業を心がけるつもりです。今回はただちょっと自分にとって難易度高めのキットだったようで、かといって素組みで完成度の高いキットを選ぶのではなく手の入れ甲斐のある "素性の良い" キットを求めていきたいと思っています。早速次回のコンテストに向けて暇をみて色々なキットやアイデアやそれを実現する手法を探求していく所存であります。
長久 : 色味は(いつも)良いだけにスミ入れに失敗したのは痛い。デカールの貼りすぎで情報過多になっているかも。説明しにくいですが、「集中と拡散」ですね。
(補足)イヴュマー : 小汚いスミ入れでお目汚ししてしまったことは最後まで集中力を維持できなかった結果として無念に思います。しかしながら胸部ベンチレーター付近はわずかな汚しとしてウォッシング風に試してみたもので、さらに本体色の "暖色系のホワイト" を強調する目的でわざとつや消しの荒れた面にしてからもさらに薄めたエナメルのレッドブラウンを滲ませてみたつもりではありました。これらはモデルグラフィックス誌の哀川義行(仮名)氏のスミ入れに関するコラムや「アプルーブドガンダム」掲載の GFF のスミ入れ方法をマネしたつもりだったのですが、どうにも僕には参考書のレベルが高すぎたらしく、まずはカッチリとしたスミ入れができるようになってからの応用技であることを痛感した次第です。エリの部分については完全にスジ彫り直しの失敗です。微妙に細かなミスのスジが残ってしまったので拭き取り過ぎを恐れてスミを残しすぎました。本当ならパテで埋めて彫り直せばよいのでしょうがキレイに仕上げる自信が無かった為に断念してしまいました。妥協点が低すぎたと猛省しています。一度でもパテで埋めて彫り直してみて、それでも駄目なら部品請求してスジ彫り直せばよかったのです。段差の逆エッジの部分については、これもまたスミを残しすぎた為に太く下品になってしまいました。あとで氏に教えられたのですが、逆エッジ部分は "実際の" 部品の重なり方の向きを考慮して鋭くスジを彫っておいてからスミ入れするということで、今後はそのように気をつけていこうと決意しました。以前にもどこかで見知っていたような基礎知識ではあったのですが実際に試してみるということをしてこなかったのです。いつものことですが自分で手を動かさないという悪い癖です。
デカールは製作記にあるように自作デカール 2作目ということではしゃぎ過ぎたようです。新しいオモチャを手に入れたら遊び倒すのが人情というものでしょう?どの方向から見てもマーキングが見えたらいいなァとか考えてました(イヴュマーは子供か?)。自作デカール 1作目のガンキャノン量産型で試したのと基本的には同じ構成ですが、追加していくうちに満載状態になりました。個人的にはとても満足しています。しかしながら他人様に見せる作品としては氏の仰るように『集中と拡散』、それにモデルグラフィックス誌 04年 6月号のガンプラ特集記事にあるように『リズムの繰り返し』『割って入るアイキャッチ』『緩急のバランス』等のコツを "自覚的に" 身につけていくことも重要であるとも思います。また、マーキングのみに頼るより、プラ材等によるディティールの追加や、(実はすごく苦手な)スジ彫りの追加等の組み合わせによって情報量の増量を図った方が(手間はかかるけれども)よほど見映えがするのも確かでしょう(製作記にあるように、実は逆に情報量が少なく平面の多いジムを選んだのはマーキングに頼りきってつくるという目論見があった為です)。『情報過多』とは仰いますが入賞するような次元の高い作品には想像を絶する情報量が "適所に" 配されているのも確かであり、見習う(盗む)べきところだと考えています。 副田 : カラーリングとマーキングは面白かったと思いますが、やっぱり塗装の精度の低さが気になってしまいました。
(補足)イヴュマー : 自分で面白がってつくった箇所を面白がっていただいたことは本当に嬉しいです。塗装に関しては製作記の最後で申し上げたことがすべてですね。あきらかに塗装失敗です。貴店主催の『エアブラシ塗装実演』を受講した直後だった為に基本に忠実だった前作のガンキャノン量産型と比べてニードルを引き過ぎたせいかムラになってしまいました。貴店掲示板でも申し上げましたが、『デカール早く貼りたい』→『ニードル引き過ぎのやっつけ塗装でムラムラ』→『ヘタクソな塗装を隠す為に思わずデカール追加』→『デカールがクリアコート失敗の白濁化で貼り直し』→『あわてて拭き取って部分再塗装』という悪循環を起こしてしまったのでした。製作記にあるようにフレーム色に混ぜたクリアカラーがクリアコートで染み出してしまったのも痛かったです。今後は『クリア混色塗料は普段より必死で攪拌する(でもある確率で染み出すこともあるらしいです)』か『クリアカラー混色は控える』か『水性カラーでクリアコートする』の三択になります。一応安全策を採って水性カラーでクリアコートすることになりそうですが、そうするとコピック使えないですね(使ったことありませんけど…)。
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