□ ノースペシメン | ・―□ 模型系 | | ・―□ バンダイ 1/144 ハイグレードユニバーサルセンチュリー ORX-005 ギャプラン アーリータイプ | | ・―□ 第2回神戸スキヤキガンプラコンテスト審査採点表&製作者補足
来年1月の『第2回 神戸スキヤキ ガンプラコンテスト』に向けて、売り場でふと目にとまった新製品の 1/144 HGUC ギャプランをつくって出すことにしました(実際キットを購入するまで例の "買うたやめた音頭" を踊ってましたけど)。設定色はかなり暗いけどカタチは好きな MS だというだけで深い意味はありません。「機甲創世記モスピーダ」(古いなァ)のレギオス+トレッド風に MS 形態に変形してもブースターを装備できるのが魅力だよなぁ…という思惑で一応つくりましたけど、フィッティングが悪いのと先細のブースターは MS 形態との組み合わせには意外と映えないデザインであり、MS 本体含めて前後ふたつのスタンドで浮かせて立てる仕様だった為に結局オミットして若干カトキ立ち風の素立ちポーズになりました。ブースター自体は翼端を今風の平面形に斜めに切り飛ばし、翼断面前後縁をピンピンになるまで研いで、その他ノズル縁やフィン等を薄々攻撃して塗装したところまでやったのだけれども結局使わずじまいになってしまいました。MA形態に変形してブースターと接続すると素組みでも鬼のようにカッコイイのだけど、出す方のブツは左肩の回転軸(落としてポッキリ折ってしまい、肩のポリキャップから軸をサルベージしようとして 0.8mm 径ドリル刃まで折ってしまいました(; ;))や左バインダー基部のスイング(低温下でのシンナー浸食によるクラック)などあちこちを破損・固定接着していて変形不能になっていたのでした。ディスプレイモデルだからいいですけれども。 しかしアラを探せばキリが無いデキのものをよくも応募したものですが、楽しそうなイベントに参加する機会を得たかったからつくったまでといえばあながち的外れでもありません。テキトーに接合部だけ消して塗装(筆塗り)したことのあるガンプラが 1/100 Vガンダムヘキサ(1/100 は Vガンシリーズでは小さい方)のみで(もう10年以上前の話だよ…)、プラじゃないけどハンドピースで塗装したのが 1/220 レジンキャストキットのフルバーニアン ver.Ka のみという経験値の限りない低さに比例して、今回の応募ブツの完成度は言わずもがなではあります。ゼータとかゼフィランサスとか MG の仮組み (^^; なら何度もやってましたけど。MG って実情は組み立て必要な変形トイかアクションフィギュアの類と思われる節がありますし。逆に 1/144 の方が完全には色プラになっていなかったり接合部をごまかして隠す工夫があまりないだけに塗装や表面処理が必要なプラスティックモデルだという気がします。それに MG や PG のキットってマジメにヒケ埋めて研いでサフ吹いて塗装するには気が遠くなるほどのパーツ数がありますし、相当量の調色塗料も必要になるので 1/144 の方が気が楽です(といっても今回のギャプランは設定上ひとまわり大きいのでベースも神戸スキヤキさん特製の 1/100 用ウッドベースなんですが…)。 思い起こせばガンコン第1回はちょうどハーバーサーカスのソフマップ(現在ダイエーに移転)の隣の神戸スキヤキなる店舗をみつけたときに応募作品の展示と審査会準備やってるのを見たんですよ。比較的辺鄙なロケーション故に母体数が限られてるからと期待せずに眺めていると圧倒的に格の違う 1/100 MG ジムカスタムが目にとまって、あ、コレすごくいいですねぇ〜とか店員さんにゆってたら、案の定後日サイトで件のジムカスタムが優勝したと知りました。1/100 MG ガンダム ver.1.5 とのニコイチと書いてありましたが、Bクラブから出ていた相原氏原型のジムカスタム アニメ版パーツなり ver.Ka ガンダムなり RGM-79C なりのパーツを流用すれば比較的お手軽に改造できるのではないかとか思ったけど、まあできる人にとってはたいした工作ではないのかもしれません(僕にはとても無理ナリよ)。 で、HGUC ギャプランですが、ゼータ世代の僕は変形 MS が好きで、見事なギミックで差し替え無しの完全変形を再現し巨大なブースターまでついてくるといううれしい豪華内容なのです。しかし僕は最初にブースターを仕上げようとして致命的な失敗をしてしまい、部品請求費用を計算すると(巨大部品だけに)売価を超えることが発覚。素直にもう 1個購入しました。余った本体 1個は仮組み+シールで遊ぶ用にすればいいやと軽く考えていましたが、寒風吹きすさぶ低温下でサフ吹きや塗装をした為かいくつかのパーツのテンションがかかる部分が脆く壊れてしまい、一応部品請求は出しておいて(なぜか請求した部品とともに全額返金されたりしましたけど)、そのもう 1個のキットはパーツ取りの即戦力として重宝したのでした…。 [ 工作編 ] 以下はほんの小改造ですが僕にとってすべて初めてのことだったりします。ギャプランは連邦の MS であり、胸部及び黄色いベンチレーターや胴部、下腕部のパーツ構成などこの時代の "ガンダム" に通じるデザインであることから、ギャプランに特徴的なラインを潰して "ガンダム" っぽい記号に置き換える方針で最小限の整形を行いました。ま、ムラサメ研がモロに "ガンダム" ?をつくっていることから、オーガスタ研が独自開発した MS に "ガンダム" の要素を盛り込んでいても不思議ではありません。たぶん。 先端も上面も尖っている胸部中央をポリパテで裏打ちし、平らに四角く整形してプラ板を貼りこんでいます。お手軽改造なのでまずもっとも目をひく特徴的なところから潰していくワケです。 股間部の先の丸い MA形態時の機首部をポリパテで裏打ちして先端を四角く薄く整形しています。U.C.世界の連邦の戦闘機っぽく、というかファイアーフォックス?(ロシア語で考えるんだ!?…古いなァ) フロントスカート&リアスカートは裏蓋も無いのでポリパテで裏打ちし、フロントスカートはコンセプトデザイン画稿風に短く切り落としています(リアスカートはめんどくさいのでそのままです(^^; )。極端なテーパー形状をユルくするのが目的ですが、おかげで若干足が長く見えるかもしれません。 モノアイルーフは薄くする為にヤスってたら先のブリッジ部が欠けたので 0.3oプラ板でやや大きめにつくり直しています。ルーフを薄くしてよけいに丸見えになったモノアイを隠れ気味にする為です。ちょっとフカンにするとひさし等で目(メインカメラは額や頭頂部にあるので照準用/測距用カメラと思われる)が見えないのはカッチョいいガンダムの共通項ですが、往年のザクII だってモノアイレールは奥まったところにあってひさしや支柱等で隠れたりするワケであり、決して合理的でなくデザイン優先のものです。したがってギャプランのルーフもデザイン上重要なパーツであり、見る角度によってはモノアイをいくらか隠すという役目を果たしていると思われます。多少理屈が破綻していてもカッコよければなんでもいいとまでは思いませんが、そのへんはオリジンの尊重具合と同じく製作者のバランス感覚によりますね。 頭部、アゴは尖った先端を切り落としプラ板でふさいで四角くしています。しかしこんな狭い尖ったところにまでモノアイが移動するとは思えないのですが。同様に尖った頬あてはどう処理すればよいかわからなかったので安直に前半部を切り落としています。なんだか耳みたいに見えてしまってもっといい処理案はなかったのかなあと今でも思います。あ、アゴを削ったあとに見える襟のグレイ部の意味不明な四角い穴をふさいでないのは本人も気にしています。 肩部、キットには周囲に凸モールド、角型バーニア、横に丸穴モールドがあり、凸モールドのひとつと丸穴モールドがパーツ接合面をまたいでいます。接合面をまたぐ凸モールドは削り落としてプラ板の細切りで再生するのが常道なのでしょうが、ダサいディティールだと思えたので全部削り落としました。接合面をまたぐ丸穴モールドも同様にラッカーパテで埋めました。角型バーニアのモールドは浅いので掘り込むか?いや、中には肩関節と MA変形時の収納スペースがあって…ノズルの色はアイアンで統一しているけど似合わないから底面はブラックしかないか?…とか悩んでいるのがヤなので何も考えずにラッカーパテで埋めました。おかげで肩パーツはツルツルです。いいじゃん表面処理も塗装も楽だし。でもなんか一気にディティールが減って退化したような気がしたので流行のアーリータイプ?とかなんとかということにしよう、となりました。 はいそうです、僕が勝手に決めました。どこにもそんな設定ありません。 キットの手首が単なる穴開き握りこぶしなので B-CLUB 製 "ハイディティールマニュピレーター7 1/100スケール 連邦用B-1" の握りを使用しました。平手も組んでみましたがなんとなくもったいなかったので使いませんでした(ギャプランにはアクションポーズをつけるつもりはなかったのです)。しかしホントに 1/100用パーツがピッタリ同サイズでハマったのはラッキーでした(結局接着しましたけど)。 ノズル縁を薄く削るのは常道通り、でも消えたディティールの再生まではやってません。丸めたペーパーでいくつものノズルをヤスりながらふとリューター欲しいなあとか思いましたが、へなちょこ棒スタンドをつくるのに電動ドリルはもってたんですよ。ま、精密加工には使えそうにありませんが、簡易ドリル旋盤(なにそれ?)としてはまだ使えるかも(やり方知りません)。あ、足首後ろのバーニアノズルはカウリングに半分隠れてしまうのですそを切削しています。 バインダーのスイングアームは肉抜きが激しいのでラッカーパテで埋めてツライチにしています。コレが意図したディティールなら凹みを残すべきだったかもしれませんが。元設定ではシリンダ状ですがムーバブルフレームだとも考えられるので四角い断面形でもいいんじゃないでしょうか。 バインダー後端はテキトーに薄く削り、同伸縮部(ホントは MS形態では縮むが長いままの方がカッコイイ)とか足首のカウルの重なり合うところ等は苦し紛れに斜めにヤスってます。 バンダイエッジがいかなるものか、モデルグラフィックスのバックナンバーひっくりかえして対策を練るべきでしたが、今回はバンダイエッジに関しては無自覚であやふやな記憶で対処することになりました。 今回最大の課題は表に出るパーツのヒケ修正とエッジ出しです。まーなんせ今まで気にしたこともなかったものですから(^-^; 僕もガンプラ製作のスタートラインに一歩なりとも近づけたのかもしれません。 [ 塗装編 ] 色替えはしましたが基本的にギャプランの塗りわけ設定に準じています。 下腕部と足首の塗りわけはガンダム風に置き換えています。 調色の記述は事前のメモによっていますが実際のところ詳細はうろ覚えです。 塗料は一般的な GSIクレオスの Mr.カラー、スミ入れにタミヤのエナメルカラーです。 [明緑部 : ガンダムカラー グリーン19] → ライトグレイに変更 1番ホワイト多量+13番ニュートラルグレー適宜+40番ジャーマングレー少量+ 80番コバルトブルーほどほど+174番蛍光ピンクちびちび [暗緑部 : ガンダムカラー ブルー31] → 淡いSガンダムブルーに変更 ベース(1番ホワイト45%+80番コバルトブルー45%+47番クリアーレッド10%)+ 1番ホワイト多量+80番コバルトブルーそこそこ+174番蛍光ピンクほどほど [バインダー : ガンダムカラー ブルー31] → ダークブルーグレイに変更 40番ジャーマングレー?+2番ブラック+ 1番ホワイト+80番コバルトブルー+174番蛍光ピンク [モノアイルーフ : モンザレッド100%] → 蛍光オレンジに変更 173番蛍光オレンジ100% (*) (*) 最初 59番オレンジ50%+173番蛍光オレンジ50%だったけど本体の淡いブルーとあいまってイマイチ地味で華が無い為に洗い落としてビンから出したままの生の蛍光オレンジをためらいもなく塗っています。やはりチネラーの僕にとってガンプラは兵器の模型といった側面を軽視してしまう傾向があるようです。 [モノアイ :ピンクのシール] → 蛍光グリーンに変更 175番蛍光グリーン100% 本体の設定色がグリーンだったのでモノアイも伝統のピンクなのでしょうが、僕にとってグリーンは特別な色、アクセントカラーというイメージが強いのです。ガンダム系のセンサーの色とかね。だから今回のギャプランのセンサー類は蛍光グリーンなのでした。 [モノアイ周辺部 : 黒いシール] → エナメルXF-1フラットブラック [黄色部 : イエロー95%+ホワイト5%+ニュートラルグレー少量] → 赤味のイエローに変更 329番イエローFS13538 70% + 1番ホワイト25% + 3番レッド5%(*) (*) 事前の計画値。もっと入れたかもしれない。 [関節部 : ガンダムカラー グレー24] → 若干メタリックなグレイに変更 61番焼鉄色1本+101番スモークグレー1/2本+40番ジャーマングレー1/3本+ 1番ホワイトほどほど+174番蛍光ピンクちびちび [ビームライフル : ガンダムカラー グレー24] → 黒鉄色に変更 28番黒鉄色100% [パイプ : デイトナグリーン60%+イエローグリーン40%] → メタリックなグリーンに変更 8番シルバー下塗りに 138番クリアーグリーンを上塗り [ノズル : 内部モンザレッド(*)] → メタルカラーのアイアンに変更 212番アイアン筆塗り&磨き (*) ゼータ時代のお約束にスラスター及びバーニアロケットノズル内部が赤いというのがあります(コクピットハッチが赤いのも多いですが…)。これらの慣習はかの「ガンダム センチネル」でも踏襲しています。なんらかの技術的裏づけ設定があるのかもしれませんが、現代人の僕には金属色でないと妙に目をひいて不自然に思えるのでこのように処理しています。重箱の隅をつつけば水素燃料などのケミカルエンジンは噴射炎を視認できますが、1年戦争のリックドム以降、稼働時間が長く一部重用されている熱核ロケットエンジンの噴射炎は視認できない筈だという意見もあるわけであり…おそらくはリニアシート内の映像には熱分布から算出された噴射炎が擬似表示されることでしょう(ん?ミノフスキー粒子は赤外線も減衰するんだっけ?)。 その他、 胸部ベンチレーター凹部はエナメルXF-60ダークイエローでスミ入れ 胴部肩つけ根の凹モールドは エナメルXF-50フィールドブルーでスミ入れ 胴部首つけ根の凹モールドは エナメルXF-24ダークグレイでスミ入れ 背部スラスタパックの白帯は 1番ホワイト 脚部タービンライン風の橙帯は 59番オレンジ50%+173番蛍光オレンジ50% 下腕及び背部スラスターパックの丸モールドはモノアイと同じく175番蛍光グリーン100% / 周囲をエナメルXF-1フラットブラックでスミ入れ デカールはウェーブのエックスデカール及びエックスデカール[2]を使用しています。 先行試作型というかアーリータイプの 2号機という想定で、MA形態も考慮し背部スラスタパックと左肩、左足に機番を貼りました。胸部中央の平らな面が寂しかったのですが "0" の文字デカールがサイズぴったりだったので何も考えずに貼りました。その下に他デカールの一部の "SYSTEM" という文字をトリミングして貼り込んで "ゼロシステム" という違う世界の用語になってしまいましたが、あくまでU.C.世界の話でA.C.世界とは何ら関係ありません。語呂がいいからオッゲー。たまたま同じ呼称になったことにしてください。 最後に Mr.カラーのクリアーでクリアコートしています。バインダーはつや消し100%、 本体は半光沢60%+つや消し40%、頭部のモノアイルーフのみ半光沢100%としています。 |
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